気候変動 

排出削減に向けた協力
放牧酪農のおかげで(ニュージーランドの温暖な気候などの他の要因も含む)、ミルクを供給するニュージーランドの酪農家はすでに世界で最も低いレベルの温室効果ガス排出量を実現しています。私たちの目標は2050年までに温室効果ガス排出量ネットゼロを達成することであり、気候変動に対して継続的な行動をとることが、世代を超えた持続可能な酪農を支えることになると信じています。
 
 

農場において残された最も困難な気候変動問題の1つが牛から発生するメタンガスです。そのため、私たちは技術の革新とテストを行い、業界全体のパートナーシップに投資しています。

 また、協同組合として、製造と輸送時の温室効果ガス排出量の削減にも取り組んでいます。

目標

フォンテラの気候ロードマップは、2030年と2050年の目標について詳述しています。私たちの2030年の目標はSBTi (Science Based Target initiative) に沿ったもので、これは地球温暖化を1.5°Cに抑えることを目標としているものです。

2030年までの温室効果ガス排出削減量は、現在わかっていること、そして適切な技術開発、政府の政策支援、農場での実践によって実現可能になることに基づいて、達成可能と予測されています。

詳細については、気候ロードマップ (上記リンク) を参照ください。 

私たちは、2050年の温室効果ガス排出量ネット・ゼロの目標が、ここに記載されている行動と、今日の私たちの取り組みと投資の指針となる目標によって支えられると期待しています。

2050年目標の達成可能性についての詳細は、さらなる情報や技術を入手次第、お知らせする予定です。 

当社の排出量プロファイル


2018年に報告された世界全体の排出量は28.8トン CO2eです。*

 

スコープ1

5%(組織が所有または管理する発生源からの直接排出量。製造現場、輸送、フォンテラ所有の農場からの排出量への対応)

 

スコープ2

1%(購入したエネルギーの生成による間接排出量。製造拠点やオフィスで使用する電力やコジェネレーション蒸気などの購入エネルギーからの排出量)

 

スコープ3

94%(フォンテラが所有する土地以外で発生する間接的な排出量で、主に酪農活動によるもの。酪農家、サプライヤー、顧客、業界、パートナーと協力して排出量削減に取り組んでいます。)

*24年度には、スコープ3の報告をさらに拡大し、アニュアルレポート の 注記に記載されている買収と売却を反映するために、ベースラインを調整しました。スコープではなく活動別の排出量の詳細な内訳については、データ報告パックを参照してください。

農場プラン 

排出量削減の第一歩は、排出源を理解することです。フォンテラにミルクを供給する酪農家は、フォンテラに提出したデータに基づいてカスタムメイドの農場インサイトレポートを受け取ります。このレポートには排出データが記載されているため、酪農家は自分たちの農場の傾向、他の農場との比較、改善すべき点を理解することができます。農場インサイトレポートは酪農家が生乳、動物、環境全体の効率を向上させるためのユニークな機会も強調するものです。

 また、2025年までにすべての農場に農場環境プランを策定し、フォンテラにミルクを供給する酪農場オーナーが土壌の健全性、水質、生物多様性を維持し、排出量を削減できるよう取り組んでいます。

酪農家に提供されるサポート

  • 肥料の有効利用
  • 窒素損失の最小化
  • 搾乳効率の向上
  • 動物の幸福の改善
  • 気候変動への適応
     

バリュー・チェーンに沿った排出量削減を目指すその他の方法 

 
自然エネルギーへの切り替え 

2020年には、2003年を基準として、エネルギー原単位を20%改善するという目標を達成しました。2037年までに燃料源としての石炭使用の廃止というコミットメントの一環として、現在、テ・アワムツ、スターリング、ワイトア、ハウタプの各工場では、木製ペレットと木製バイオマスを使用しています。 また、サウスランド州のエデンデール工場に、 20メガワットの電極ボイラーを設置しました。

 
電気自動車への移行 

2022年、ニュージーランド初の電動ミルクタンカーMilk-Eを試験的に導入しました。また、2024年度までに保有する960台の自動車の3分の1を電気自動車に移行する計画です。

 
新技術の革新 

私たちは Kowbucha™ を含む独自の新技術を開発し、紅藻由来の天然メタン抑制剤のような新技術の実用性テストを行っています。

 
変革のためのパートナー 

フォンテラは AgriZeroNZの主要パートナーです。AgriZeroNZは、ニュージーランド政府と大手農業関連企業の間で設立された世界初の投資ファンドで、ニュージーランドの酪農家が、効率性、生産性、収益性を維持しながら、農業からの温室効果ガス排出量を削減するための手頃で効果的なツールや技術を公平に利用できるようにすることを目的としています。